鉄塔とは
鉄塔制作実績
安治川の強み
制作実績

送電鉄塔とは

鉄塔とは

発電所で作られた電気は変電所へと送られ、さらに配電所を経て各家庭に届けられます。

この電気の通り道「送電線」を支えるのが、当社の製作している送電鉄塔です。

普段、意識しなければ気づかないような存在ですが、日本では現在約24万基もの送電鉄塔が電力供給を支えており、

我々の生活になくてはならないものとなっています。

当社は長い歴史と磨かれた技術でこれらの鉄塔を製作し、社会に貢献しています。

基本設計

基本設計

主に送電用鉄塔、変電所屋外鉄構・通信鉄塔の基本設計を行っています。
基本設計では構造物が建設される地形や気象条件を考慮し、鉄塔構造や使用する部材のサイズを決定します。
自社開発した認可プログラムを使用しており、標準的な形の鉄塔をスピーディに設計する事が出来ます。

その他に鉄塔の設計・構造に関する研究開発として立体解析、地震解析、座屈・引張・構造試験、実規模試験の実施も行います。

図面現寸

①図面

図面現寸

基本設計で作成した「スケルトン図」に肉付けをし、実際に建つ鉄塔図面を描きます。

肉付けをする事で線図には見えなかった問題が顕在化します。
例えば上図の①にLアングルを配置した図が下記左図になります。これではLアングル同士が重なり合い、実際のものとしては不適切になります。そこで下記右図の様に鉄板を使ったり、内外交互にする事で、この問題を解消しています。

単純に配置した場合

単純に配置した場合

鉄板の使用や、内外交互に取付

鉄板の使用や、内外交互に取付

②現寸

スケルトン図や図面を基に現寸図を作画し、工場で使う加工データを作成します。現寸図とは完全な実寸で再現した鉄塔図の事で、鉄塔の裏面などや断面も実寸で再現します。この現寸図を測定する事で正確な部材長さのほかに、プレートの曲げ角度やねじれ角度等がわかります。
鉄塔の柱には傾斜がついている特性上、この鉄塔全てを実寸で再現するには高度な技術や経験が必要になります。

③強度検討

鉄塔部材の接合にはボルト、または溶接が用いられており、鉄塔に限らず構造物は接合部が最大の弱点となります。図面を作画する過程で効率の良いボルト配置や溶接サイズを構造力学の知識を用いて算出する必要があります。

   単純梁の反力の求め方 (※PDFファイルが開きます)

現場での調査業務

現場では主に部材(鉄塔の部品)を作るための寸法の測定を行っています。
寸法の測定業務では、既設の鉄塔に正確に取り付けられる部材を製作するために慎重な測定を心がけています。
また、当社では鉄塔の健全性の調査も行っています。経年劣化してきた鉄塔や、自然災害の被害を受けた地域の鉄塔の調査を通じてインフラ事業に貢献しています。
過去の業務例としては超音波厚さ計を用いた鉄塔部材の腐食調査や、地震や水害の被害を受けた鉄塔に対する傾きの調査業務などが挙げられます。

超音波厚さ計を用いた腐食調査風景

超音波厚さ計を用いた鉄塔上での腐食調査風景

製作

鉄塔事業部 中国工場

鉄塔の製作は現寸データを用いた機械加工や曲げ加工、歪とり等の熟練の技による手加工により行います。
鉄塔材における主材(主柱材、腕金主材)の溶接部については非破壊検査にて溶接健全性を確認し、広大な仮組場を利用し、工場で製作した単品部材をそのまま仮組することによって構造物としての機能を確認します。